心象スケッチ 19 旅立ち

眩しかったね あの日のふたり 輝いていたね 涙なんて 絶対 不似合いなほど 笑っちゃった ふたりのスーツ姿に 髪を切ったあなた . . . 前髪を掻きあげる仕草が ひどく ぎこちなかったし 好きと言ってくれた長い髪 あの日だけは結わえたの . . . あたし 薄紅色のルージュを引いて…

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心象スケッチ 18 希望へと

激しい雨に目覚めた朝は いつにない胸騒ぎが襲い 掌に残る温もりを尚求め 窓際に立つあなたを追う ふたりの始まりが雨なら 終わりも雨の風景だなんて 悲しい予言を打ち消して 雨の後には風が舞って 雲が流れて 優しい光が降り注ぐ そんな 希望へ続く連鎖を願って あなたの背にしがみつく …

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心象スケッチ 11 昇華

躊躇うことなく  願いを口にできたなら どんなに楽だろう   思いのまま振舞えたなら どんなに幸せだろう 手枷 足枷 あたしを阻むもの 踏みとどまれる何かがあるから 此処に こうして居られるのだろう 平凡な日常に 非凡な時が  たっ…

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心象スケッチ 10 雨

雫のカーテンに 閉ざされて . . . ふたり 「 雨がスキ 」 あたしは 嬉々として饒舌だった 暗く垂れ込めた雲とは対照的な表情で なのに 別れ際 一瞬 顔を曇らせて 「 雨の日はキライ 」 消え入るような声で呟く ころころ変わる この表情は あなただけが知ってるんだね …

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心象スケッチ 5 巡り会い

言葉ひとつ交わしただけで  何ひとつ約束などするはずもなく 離れ離れになったあの日        絡めた視線 解(ほど)いたのは どちらが先だったのだろう            あの記憶さえ まだ鮮やかなのに 再び あなたの笑顔に出逢ってしまうなんて . . . 時が ふたりを癒してくれた? …

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心象スケッチ 1 またね

「 好き 」 の言葉で始まった恋じゃなく 「 さよなら 」 で終わった恋でもなかったね 悲しいとか 苦しいとか 淋しいとか 綯い交ぜになった感情は 行き場を失い 結局 心の奥に押し戻されたんだ 愛を語る程 大人にはなれず 将来への不安ばかり募らせ…

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