心象スケッチ 51 To you . . .

惜別に 薄紅(うすくれない)の 花 一輪 燻ぶる心 千々に乱れて 桜前線は今、どの辺りなのでしょう。 この地で初めて見た桜の花びらは 瞬く間に散ってしまったような気がして すっかり葉桜になった樹を 恨めしげに見上げる私が居ます。 あぁ、あの日、天に召されたあなたを 涸れることのない涙で見送っ…

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お知らせ

この度の東日本大震災で亡くなられた方々 災害に遭われた方々に 心より お悔やみと お見舞い申し上げます。 昨年末、仙台から福島へ異動になった私も 実は被災者のひとりで 余震に怯えつつ 今はただ 息をのみながら 原発事故の推移を見守るしかありません。 今日現在、放射能被害を避けるべく 社命により自宅待機を…

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心象スケッチ 50 好き

いつもの挨拶みたいに さり気なく Happy Birthday を言いながら ケーキ 差し出すんだもの ありがとうを 言いそびれちゃうじゃない ぎこちない手つきで 淹れてくれたコーヒーは 不揃いのカップから溢れそうだよ 大粒のイチゴを頬張れば 甘酸っぱい香りが広がって 小さな小さな春と シャ…

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心象スケッチ 49 Chocolate or . . .

急に降り出した雪が 氷雨に変わる頃の待ち合わせ     それも悪くないよね あたし  顔を合わせた瞬間に さよならまでの残り時間を 意識し始めるってこと あなた 知らないでしょ? だから . . . センチメント 持て余しながら ちょっとだけ 意地悪しちゃう      ねぇ…

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心象スケッチ 48 ピアス

だらだら坂の途中で あたしは不意に立ち止まる 大きく肩で息をして 額に滲む汗を拭う仕草は あなたの視線を誘えるかしら?         掻きあげた髪に 絡み付いて落ちた右側のピアス 夜空に鏤められた星が一つ 地上に零れ落ちたみたいでしょ? 風邪を引くよ ほら もう少しだからさ .…

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心象スケッチ 47 冬の使者

Moonlight に照らされて その仄白き姿 川面に映す 遠い国から来た 冬の使者たちよ 水面(みなも)に漂い その翼広げ 天を仰げば  対岸の街が 忽ち凍てつきそうです 思わず あたし 返り咲いた花を 手折ってしまいました ごめんなさい . . .   こんな夜には  小さな小さな罪を…

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心象スケッチ 46 願い

たったひとつだけ 願いを叶えて下さい もう一つだけ . . . あとひとつだけ . . . 綯い交ぜになった欲望を 『 願い 』 という言葉で隠し 百八つの煩悩 いくつ消えたのだろう あなたの唇が  触れた指先から . . . あたし 切ない勇気 湧いて あなたが口に含んだ  …

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心象スケッチ 45 fade out

やがて訪れる別れの時は あたしの想い いっぱい置き去りにするね きっと避けられない さよならの時は 楽しい想い出だけを残して行くから あなたが悔やむように 懐かしむように 思いっきり イイオンナ演じて あなたの中のあたし 少しずつ消えてくの そう . . . あなたの心ん中で…

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心象スケッチ 44 鍵

改札口で見つけると 瞬く間に 笑顔になったよね たぶん . . . きっと  心細げな あたしの顔 「 あるわよ . . . ほら 」 銀色の合鍵を 茜色の空に放り上げ 覚束ない仕草でキャッチしてさ アパートまでの帰り道 あの角までは あなたの影を踏みながら あの角を曲がったら…

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心象スケッチ 43 Indian Summer

霞む街の お気に入りの店で うっすら西日射す この椅子は  あたしの指定席 いつもと同じ仕草 文庫本読む振りして 窓越しの気配を気にしてる            季節を告げる風に吹かれても ここまでの道 歩む速さを変えないでしょ たぶん あなたは   ノスタルジックな曲と 幸せそうな恋人たちの…

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心象スケッチ 38 夜空のファンタジー

街の喧騒が止み 澄んだ空気の中 遠く 最終電車の音が響く それはまるで 星々たちを枕木にし 天まで続くレールを ひた走るよう 舞い立つ霧に消えてなお 仄かな光を放ち 風のざわめきを伝える この一陣の風はメッセージ? 銀河を駆け抜けるペガサスの 風を切る羽音と 闇に轟く蹄の音が聴こえ…

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心象スケッチ 37 秋色ルージュ

傾きかけた太陽に誘われて 思わずハミングしちゃった 優しい風がそよぐから 音程なんて気にしないの リズムに乗れさえすれば 鏡の中のあたしは やっぱり 夢見たがりのオンナで 唇すぼめて 秋色ルージュを そっと引く それでも少し メランコリックに首を傾(かし)げて 髪を結い 後れ毛を気にしながら…

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心象スケッチ 36 さらさらと

うつらうつらしながら 耳に滑り込んできた声 大人たちが交わす言葉の響きは まるで子守唄のようで 母の膝から温もりが伝わって 掌が肩に置かれて それだけで幸せだった 細かなブルーの砂が 目に さらさらと流し込まれるから 眠くなるのだと言う . . . そんな童話を思い出したけれど から…

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